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令和3年度 基本方針と活動目標

(令和3年4月1日~令和4年3月31日)

1.基本方針

 令和3年度の基本方針は、「利益の追求」を継続したいと思います。

 関東ダクト工業会の目的は、「空調ダクト工事業者の技術の向上に努め、協力一致の趣旨に沿い、常に会員相互間の親睦と意思の疎通を図り、社会的信用の向上に努め、共存共栄の実を挙げること」です。

  新型コロナウイルス感染拡大が収まらない現状では有りますが、既にワクチン接種も開始され、徐々に経済活動が再開されて来ました。 未だ、海外との往来には制限が有りますが、内需産業の建設業は比較的早く回復するのではないでしょうか。 再開発プロジェクト、大型プロジェクトが目白押しの首都圏では、今年の後半以降に繁忙期がやって来ます。
 また、工事量の極端な集中は、様々なコスト上昇を招きます。特に主材料の亜鉛鉄板の大幅値上げが、現実のものとなって来ました。 高炉2社による寡占状態の日本市場では、問答無用の状態です。
 「利益の追求」をするには、相当大変な状況になっています。

 しかも、これだけではありません。

  技能者の高齢化が進み、技能の伝承や労働力の確保等が大きな問題になっています。人材の募集、教育、資格取得推進等に今以上の投資が必要になります。
 そして、「働き方改革関連法案」への対応は、2024年4月から必須になります。「労働時間を減らし、しかも収入は変わらない。」というビジネスモデルが求められています。
 さらに、工場等の老朽化した生産設備の更新や、新常態に対応する通信インフラ整備等も喫緊の課題です。
 現在の契約金額を大幅に増減することなく、この状況で利益を出す事は叶いません。 しかも、今すぐ明日からでも実施しないと、「利益なき繁忙」で終わってしまいます。

 日本のダクト業は、1世紀を超える歴史が有ります。また、関東ダクト工業会も半世紀以上の時代を歩んで来ました。長い時の中で、先人達が苦労して築いた礎の上に、今日が有ります。私達も10年先、20年先を見据えて、強い業界・強い企業を目指し、共存共栄の実を挙げたいと思います。

2.活動目標

 当会の事業を進めるに当たり、今年度の基本方針である「利益の追求」を受けて、次の4つの活動目標を定めました。それぞれの委員会は活動目標を念頭に「連帯」して事業を進め、また、常に他の委員会と「連携」しながら横断的な活動をして下さい。

  1. 連帯と連携

     コロナ禍で、対面での集会等が難しくなりましたが、Web会議等を活用してコミュニケーションの再活性化に力を入れます。 全員参加を大前提とし、各委員会・情報交換会・支部会等の開催を通し、情報交換や周知を徹底します。関東ダクト工業会会員・賛助会員が、「一致団結し、協力して」より強い結束で事業活動を進めたいと思います。

  2. 情報の発信

     建築設備業界の主要専門業種として、存在感を維持する為に、そして業種認知を進める為に、市場や顧客・業界内に対して、常に情報を発信していく事が大切です。また、会議のWeb化・資料の電子化を達成したので、今年は、会誌等会員サービスの電子化をすすめます。関東ダクト工業会として、新たにWeb上での情報発信の場を検討しています。

  3. 人材の育成

     建築板金(ダクト板金作業)技能士、管工事施工管理技士、登録ダクト基幹技能者の資格取得を推進し、建設キャリアアップシステムへの登録サポート、技能者レベルランク認定制度の運用を進めます。また、新入社員合同研修会や各種研修会を通して人材の育成、技能の向上・伝承に寄与します。

  4. 規格・基準・仕様の管理

     全国ダクト工業団体連合会と連携して、JIS・Duct Standards・ダクト工事積算基準を管理し、諸官庁の仕様書等に対して改定内容の調整・交渉を実施し、空衛学会の委員会にも名前を連ね、製品規格・施工要領・積算基準をコントロール出来るようになる事を目指します。ダクト工事に関する規格・基準・仕様を業界が管理して、初めて利益を追求出来ると思います。